平成三十年七月の便り

七月(文月)
 間もなく梅雨も明け、本格的な暑さ厳しい夏となってきます。各地で夏祭りも盛んに行われます。夏祭りというと花火が浮かんできます。花火大会は暑い夏の風物詩でもあります。滋賀県大津市で行われるびわ湖花火大会は全国的にも有名です。琵琶湖の湖面を一万発の花火で彩りそのスケールは雄大です。
また京都では「祇園まつり」が始まります。日本三大祭りの一つで七月一日から三十一日まで儀式や行事が続きます。何といってもクライマックスは三十三基の山鉾巡行であり、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。また学校関係は夏休みに入ります。夏の日差しをあびた子ども達はそれぞれ思い思いに勉強に励んだり、スポーツに励んだりと成長する期間ですね。
厳しい暑さを吹き飛ばし、元気で快適な夏へと変えて行きましょう。
そのために、野外料理で力をつけるのは如何でしょうか。





●吸物 清汁仕立 梅・あられ餅 器・・草花蒔絵
●酢の物 鮑の水貝 水前寺海苔・乱切胡瓜・乱切独活・さくらんぼ・土佐酢 器・・江戸ビードロカット
●揚げ物 鱧磯辺揚げ・車海老黄金揚げ・煎塩 器・・赤絵土器瓢

平成三十年六月の便り

六月(水無月)
 早や初夏となりました。近年は気候の変化が激しく、雹が降ったり、嵐になったりと地球温暖化のせいでしょうか?六月に入りますと「梅雨」の季節となります。この雨水を利用して田植えが始まります。一面に緑のじゅうたんを敷き詰めた田園風景は心が安らぎ、清々しい気持ちになります。
近江米のブランドを持つ滋賀県は全国でも有数の米の産地でもあります。近江牛のバーベキューに近江米の焼きおにぎりと、琵琶湖周辺は最高のロケーションです。時間があれば芝生に寝転んだり、バス釣りに興じてはいかがでしょうか。また、梅の収穫時でもあります。梅干しを漬けたりと忙しいながらも出来上がりを楽しむ時間でもあります。梅干しを漬けた後、その汁で新生姜を漬けたりします。新生姜をべっ甲に炊いた一品も格別です。山椒の実を取り湯がいて炊いたり、湯がいた実は冷凍保存も出来ますので、いろんなお料理に使えます。ちりめんじゃこと煮ると「ちりめん山椒」とし食卓を賑わせることでしょう。また、これからは多くの夏野菜が出回ります。そのみずみずしい夏野菜を焼いて頂く事が楽しみの一つです。





●淡海煎餅 鱧・鯉・鯛 器・・杉四方盆
●雲丹バター呂焼 器・・織部腰高
●餅鯨 柚子味噌掛け 器・・ギヤマン猪口

平成三十年五月の便り

五月(皐月)
 今年も早や五月となりました。晩春、惜春と言うよりも初夏と言う方がふさわしい、さわやかな季節です。山の木々も芽吹き、野に咲く花も活き活きとして心弾む時期です。田植えも始まりました。稲の苗の緑と麦の穂の黄金色のコントラストがほんとうに美しい風景です。
 日本では旧暦で五月を皐月(さつき)、五月五日は端午の節句と呼び、男児の成長を願って、鯉のぼりを上げ、柏餅やちまきを食してお祝いを行います。また、五月は料理の献立に山菜を使っての料理を提供される店が多くなり、特に「筍」を使った料理が一番多く献立に乗るのではないでしょうか。春は料理の献立をたてるときにはワクワクしてきます。季節の香りを出せるのは「春」が一番だと思っています。
 四月二十日、青池調理師専門学校で今年度第一回目の指導を行ってきました。月に一回、年間八回の授業を行います。初めての授業は、包丁の種類やその扱い方、包丁の研ぎ方、各種類の包丁の食材に対する切り方等、基本になる事からの授業を始め、順に日本料理の奥の深さを伝えていきたいと思っております。





●筍鮨 はじかみ 器・・杉菱形二重内朱
●いさぎから揚げ 一寸豆挟み揚げ 器・・杉菱形二重内朱
●若鮎三色魚田 木の芽田楽・胡麻田楽・桜田楽 器・・南蛮金十草型皿

 平成三十年四月の便り

四月(卯月)
 寒い冬が終わり一気に春一番となり各地で桜の開花の便りがきかれる季節となりました。吹く風も暖かく心も少しうきうきと何処か旅に出かけて美味しい郷土料理を食べたくなってきます。
 店先には春の野菜が並び、筍を始め蕨やその他数えたらきりがないほど豊富に山菜も出回ってきました。また魚に貝類も春一色と言っても過言ではないほど沢山出てきています。私はこの季節だけに出回る「ホタルイカ」が大好物です。口、目、甲を取り除き、酢締め・木の芽焼・時雨煮・釜揚げなど春一番の美味しい食材です。相性の合うものとしては筍に山椒の木の根和え、白魚等があります。その季節の相性の良い食材を探すのもまた楽しみの一つです。
 また四月は、花の季節ですね。色とりどりの花が咲き乱れ、それを眺めるだけでも心が和みます。この季節には各学校の入学式が行われ、各会社でも入社式があり、新しい人生の一歩を歩む時期でもあります。私も福井県小浜市にあります「学校法人 青池調理師専門学校」に和食の外部講師として今年も基本を教えに行くことになりました。日本料理の良さを少しでも理解して頂ける様に努力して参りたいと思っています。





●御飯 筍御飯・うすい豆・木の芽 器・・赤楽飯器
●煮物椀 鯛潮汁・独活・木の芽 器・・袋型秀衝椀

 平成三十年三月の便り

三月(弥生)
いよいよ春の訪れです。今年の冬は全国的に豪雪でこの滋賀県も近年になく雪が多く降り比叡下しの冷たい風が吹き荒れ底冷えのする寒い日々が続きました。三月三日は桃の節句とも言われ女の子の居る家では雛人形を飾り、桃の花や白酒を供えひな遊びを楽しむ風習があります。そのころには、なにか暖かい風が急に舞い込んで来るような野山の木々も急いで芽吹いて来るような、そんな気持ちになってきます。また三月と言いますと卒園や卒業の季節でもあります。進学する人や社会人となる人の新しい門出となる出発の月でもあります。料理の世界にも多くの方が入社されます。皆さんには次代を担う存在に育っていってほしいと願うばかりです。
 料理も春の献立に変わり、山菜が中心になってきます。春に出回る魚や貝類も沢山あります。また川魚では鮎の稚魚である氷魚から育った小鮎も出回り、魚田南蛮や天麩羅などで春の香りを満喫できる琵琶湖の味です。皆さんも日本一大きな琵琶湖の味を堪能してください。琵琶湖周辺の山々の残雪風景も素晴らしいです。琵琶鱒も美味しいですよ。





●焚合せ 飯蛸・小芋・蕗 器・・内コバルト桜花紋
●焼物 油目木の芽焼 一寸豆 器・・南蛮千筋皿

 平成三十年二月の便り

二月(如月)
梅の花もほころび始め春待ちの寒中に香しい香りが漂い心が和みます。
一月もアッと言う間に過ぎて早や二月となりました。
今年は寒く雪の降る日も多くほんとうに冬らしい冬となっている様に思います。そのため交通機関の乱れる事も多く料理を作る仕事に関わっておられる方々、また一般家庭の主婦の方々におかれましても野菜の高騰、魚の不漁等で大変困難な思いをされている事だと心配しております。早く春が来てくれるのが待ちどおしいです。しかしまわりの景色、琵琶湖周辺の山々、比良山、函館山、伊吹山等々今年の寒波に真っ白におおわれて素晴らしい冬景色を奏でています。
 とは言え、季節の先端をいく店先には蕗の薹や土筆などが顔を出し山菜なども少しずつ並びはじめていて春の訪れも遠くないのだと思わせてくれそろそろ楽しみにもなっています。
 その春を体感できます頃、二月の二十日、二十一日、二十二日の三日間を通して滋賀一料調理士紹介所、料理研究 翔料会の試食勉強会を行う事となりました。場所は琵琶湖、瀬田川の畔、紫式部で有名な石山寺の近くに構えています京懐石「新月」様です。「新月」様の代表であります和田博様のご厚意により開催出来ます事となり心より感謝致します。おひとりでも多くの方々にご臨席頂けます様お願い致します。






●甘海老 小せん長芋 防風 針打南瓜 割醤油 器・・朱巻扇面向付
●寒鮒子まぶし 莫大海 水前寺海苔 芥子酢味噌 器・・金襴手雲錦皿
●鮃包み作り 卸し丸芋 洗い葱 紅葉卸し ぽん酢 器・・詩山水扇面向付

 平成三十年一月の便り

一月(睦月)
新年明けましておめでとうございます。
会員様関係各位様におかれましては、健やかな新年を迎えられました事、お慶び申し上げます。
 昨年は滋賀一料調理士紹介所、料理研究翔料会設立二十周年の節目の行事に際しましては多大のご指導ご協力を賜りまた、式典には多くの皆様方のご臨席を頂きました事、心より感謝申し上げ重ねて厚く御礼申し上げます。私事では有りますが、今年で喜寿を迎える事となりました。唯々馬齢を重ねてきただけと思って居りますが、これも多くの方々のお支えがあっての事と感謝致して居ります。これからも滋賀一料調理士紹介所、料理研究翔料会は会員の皆様また関係各位の皆様方のご指導を仰ぎながら健康に留意し、今年度も一歩一歩前進して参りますので、宜しくお願いを致しまして新年のご挨拶と致します。



謹賀新年
旧年中は格別のご厚情を賜り、おかげを持ちまして設立二十周年の記念総会を迎えさせて頂き、盛会裏に終えることが出来ました。これも偏にご来賓の先生方はじめ、会員様、お得意様、友好団体様、調理士諸兄様、商社様、関係各位の皆様方のお陰と深く感謝を致し重ねて御礼申し上げます。
 昨今、料飲関係にたずさわる人々が減少している中、日本料理の継承する調理師の育成や地元の食材、新しい食材を使った料理の開発・研究そして友好団体様との交流を深化していきたいと思って居ります。本年も皆々様のご健勝、ご多幸をご祈念申し上げ、年号平成の最後の三十年の一年を頑張って進んで参ります。
ご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げまして、私の新年のご挨拶と致します。本年も良い年であります様にお祈りいたします。
 料理研究・翔料会 会長 山田 隆


●向付 伊勢海老 器・・刷毛目志野

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