平成二十九年十二月の便り

十二月(師走)
 今年も最後の月となりましたね。本当に月日の経つのは早いものです。毎年、年末になると一年間の様々な出来事のニュースが発表されたり、来年の抱負などの話題でにぎやかになってきます。私たち、滋賀一料調理士紹介所、料理研究翔料会も色々多々、本年度も和食文化発展の事業を行ってきました。
 二月には、料理研究・翔料会主催の料理の勉強会を旅館「紅鮎」様のご協力の下、開催をさせて頂きました。また五月には「食博覧会・大阪」の料理展示会にも参加しました。各友好団体様の企画されます多くのホテル、旅館での試食会にも参加し勉強して参りました。
 九月には、東京で開催された食調協主催の料理展示会にも出展致しました。
外部講師として行かせて頂いている滋賀県調理短期大学校での作品展示会にも料理出展を致しました。また、地域の人たちに料理を作る楽しみも兼ねて、料理講習を行い「地産地消」をテーマにした献立にて活動しております。
 今年は珍しく十一月に滋賀の山々に雪が積もり白くなりました。これからはクリスマス、年末と一段と寒くなりますが温かい鍋を食し、心も身体も暖かくなりましょう。




●鮒山吹焼 天上昆布 茗荷 器・・南蛮輪花鉢

平成二十九年十一月の便り

十一月(霜月)
 早や十一月に入り晩秋となりました。滋賀県にある昨年公開された映画「マザーレイク」で撮影が行われた琵琶湖。今、その琵琶湖の周辺の名残の紅葉を観に多くの方々が来られています。滋賀県にはその他にも石山寺、三井寺、比叡山、坂本、高島、奥琵琶湖、長浜、彦根、信楽など多くの美しい秋の彩を感じる場所が数多くあります。是非、空気のきれいな滋賀の旅を楽しんで下さい。
 十月の終わりから北海道の方からは雪の便りも聞かれます。今年もあと二ヶ月ですね。本当に一年、早いものです。
 滋賀一料調理士紹介所、料理研究・翔料会も「設立二十周年の節目」を終え、新たに二十一年目を迎え、これからも若い調理師の育成と料理の研究開発に努力致して参ります。
 朝夕はもう寒いという言葉がぴったりになって来ました。温かい料理が恋しくなります。やはり温かいと言えば「おでん」が一番かなと思います。具種たくさんのおでん鍋を囲みご飯のお供、お酒のお供と最高です。また、鍋料理もこれからの寒い季節には喜ばれます。鍋料理には秋から冬の様々な野菜類が欠かせません。そしてもう今から、お料理屋さんやホテル等では「おせち料理」の仕込みが始まります。この十一月十五日には滋賀県調理短期大学校にて、生徒さん達の「料理作品展」が開催されます。私も外部講師として料理作品を出展致します。是非、観に来てください。来月十二月には「京料理展示会」が開催されます。慌ただしくなってきました。




●薄葛仕立 雲子唐草豆腐・おぼろ昆布・針葱 器・・黒漆吸物椀
●みぞれ仕立 蟹真丈・束ね菊菜・柚子 器・・・萩仙才吸物椀

平成二十九年十月の便り

十月(神無月)
 日本中の神々が出雲大社に集まり、各地の神社は神なしの神社になると言う意味の月であります。早や仲秋となり朝夕しのぎ良くなってきました。北野天満宮では「ずいき祭り」が行われます。
 九月二十日(水曜日)、滋賀一料調理士紹介所、料理研究・翔料会「開所二十周年記念総会懇親会」をクサツエストピアホテルにて行い、多くの方々にご臨席を賜り盛会に終える事が出来ました。深く感謝申し上げます。二十周年と致しまして、翔料会の役員、会員様のご厚意により「社旗」と「記章」の贈呈を賜りました。多くの皆々様のご協力に改めて御礼申し上げます。また、九月二十七日は(公社)職調協の料理展示会が東京都上野で催され、翔料会より渡辺聡一氏が出展参加致しました。
 私、所長(辻田一美)は地元の「まちづくり協議会」の行事の中に於いて依頼され、「料理の基本」というテーマで地元の食材を使い料理の講習を行いました。今後はこのような身近な活動も多く取り入れて行きたいと思っております。
 松茸、栗、銀杏、里芋、長葱、きのこ類などの秋の野菜、また秋の魚を使って美味しい秋の料理を楽しんでください。




●鯛笹作り 縒り独活・大葉紫蘇・針人参・針南瓜・芥子酢味噌 器・・綿夫婦鶴両刃向付
●鯛雲丹包み 大原木長芋・針打南瓜 器・・・黒楽六角向付

平成二十九年九月の便り

九月(長月)
 暑い夏も終わり早や九月となりました。今年の夏は台風の影響などで土砂災害や大雨での河川の氾濫などの大きな被害が多くあり大変な事態となりました。災害に遭われた多くの皆様方の一日も早い復旧復興をご祈念申し上げます。
 夏休みも終わり、学生さん達は夏休みの自由研究を学校に持ち寄り、発表される姿が目に浮かびます。真っ黒に日焼けした元気な姿で二学期も頑張って下さい。
 九月九日は重陽の節句で別名「菊の節句」と言われています。二十年前の九月九日に「滋賀一料調理士紹介所 料理研究・翔料会」が誕生致しました。あれから二十年・・・今年は二十周年の記念総会を行う事になります。
 平成二十九年 九月二十日(水曜日)
 クサツエストピアホテル にて開催致します。おひとり様でも多くの方々のご臨席をお待ちいたしております。
 秋は敬老の日が定められており、年長の方々を敬うという日であります。また、秋分の日もあります。お彼岸の入りから明けるまでの間にご先祖様のお墓参りにたくさんの人が行かれます。お彼岸の入りから明ける日の中間のことを彼岸の中日、「秋分の日」となっています。
 秋は食欲の秋、読書の秋と言われ、美味しい果物や野菜、きのこ、秋の魚など多く出回ってきます。またこの時期には木の実も多く見られ栗、銀杏、クルミなど季節あふれる食材で料理された食事を楽しみ、秋の夜長を読書なども堪能し、ゆっくり心も身体もリラックスして明日への活力につなげて下さい。




●御飯 松茸御飯 微塵三つ葉 柚子 器・・志野焼

平成二十九年八月の便り

八月(葉月)
 八月に入り本格的な暑さが続きます。夏休みの子供たちは自由研究や家族旅行やキャンプ等に行って自然に触れ合う楽しみいっぱいの夏休みを充分に満喫している事でしょう。私も子供の頃を思い出しながら書いています。と言っても、八月七日は暦の上では立秋です。セミの仲間のひぐらしが鳴き始め稲の穂も花が咲き、虫の音も聞こえるようになり秋の気配が少しずつ感じられる頃となって来ました。梨やぶどう、松茸が少しずつ店先に出始め食で季節を肌で感じられます。
 八月は広島、長崎における原爆慰霊の日、そして終戦記念日等の行事が行われます。多くの方々が国のために戦い犠牲になったことに哀悼の意をささげ二度と戦争をしない国家になる様努力しなければならないと思います。京都ではお盆の十六日は五山の送り火が行われます。多くの方々が夏の終わりを感じ先祖に対し感謝を込めて今日の幸せを感じているのではないでしょうか。

九月二十日は滋賀一料調理士紹介所の二十周年記念総会がクサツエストピアホテルにて行います。多くの方々のご臨席をお待ち致しております。




●玉子宝楽焼 海老・穴子・烏賊・百合根・椎茸・三つ葉 器・・・京清水宝楽

平成二十九年七月の便り

七月(文月)
 早いもので一年の折り返しの月となりました。六月に田植えをした田園も青々と一色に染まり、すがすがしく感じられます。七月も中頃を過ぎると梅雨も明け、一段と暑さが厳しくなってきます。くれぐれも熱中症には気を付けてください。
七月、八月は各学校が夏休みとなります。子供たちが自由な活動の中で長い休みを利用し、色々な体験をし、ひと回りもふた回りも大きく成長していく時期であります。そういう中で料理(調理)に興味を持ってくれ、将来調理師になり、美味しい料理を作り、多くの人たちを笑顔にさせたいと思ってくれる子供たちが育ってくれたら良いのになぁと思っています。
夏の食事はやはりソーメンが涼しげで食をそそりますね。すごく冷やしたソーメンを食し、喉越しのさわやかさを味わってください。滋賀県では丸茄子の種類で杉谷茄子があります。賀茂茄子の原型とも言われています。質もしっかりしていて、とても美味しいです。また小茄子になりますが下田茄子という茄子があります。この下田茄子も質がしっかりしているので、肉詰めして煮ますとすごく美味しいです。
草津地域で盛んに栽培していますわさび菜の仲間であいさい菜があります。さわやかな風味とシャキシャキした新鮮さがあります。私は胡麻ドレッシング風味の味で頂くのが好きです。
何はともあれ、美味しい物を食べて、この夏も元気で過ごしましょう。




●鰊茄子 器・・・刷毛月志野鉢
●水車鱧 器・・・赤絵蓋物
●鱧子玉子 器・・・萩柳川鍋

平成二十九年六月の便り

六月(水無月)
一年の折り返しの月、早いもので「初夏」となりました。田んぼには稲の苗が青々と育ち始めました。私の事務所のところにも燕が巣をつくり、ヒナ鳥が大きな口を開け、親鳥が運ぶ餌を待って「ピーピー」と鳴いている姿を見ると心がなごみます。子供の頃には。私も田植えを手伝いましたが、今のように苗を植える機械もなく、すべて手で苗を植えたものです。村の近所の人々が大勢集まり、協力し合って作業を行ったものです。また、田植えが終わると、協力し合った人々が集まり、「豊作」を願い、今でいう食事会を催したものです。
六月に入ると川に放った鮎が成長し、鮎漁の解禁となります。沢山の太公望が美味しい鮎を釣りに出かける姿を良く見かけます。梅雨に入りますと鱧が美味しくなってくると言われています。そして梅も出回り、梅干しを漬けたり梅酒を作ったり、また新生姜でべっこう生姜を炊いたりと初夏の食材には事欠かない季節です。
滋賀県にも賀茂茄子の原型と言われる「杉谷茄子」があります。肉質がしっかりしていて、本当に美味しい夏の食材です。地元の郷土料理の研究家のみなさんは杉谷茄子のフルーツ等も作っておられます。まだまだ魚も野菜も果物もたくさん出回ります。初夏の味を皆さんで大いに楽しんで下さい。




●鰊茄子 器・・・刷毛月志野鉢
●水車鱧 器・・・赤絵蓋物
●鱧子玉子 器・・・萩柳川鍋

平成二十九年五月の便り

五月(皐月)
四月の桜の時期も終わり、春の最後の季節となりました。初夏の香りが来るとは言え、朝夕は肌寒く春気配が残っています。五月は初夏の準備でしょうか・・・一、風薫る 一、目に青葉 一、新緑の候 一、若葉等
すがすがしい季語が多くあります。
田んぼでは土を掘り返し水田の準備が進み、まもなく田植えが始まります。また、麦の穂もぐんぐんと成長していますね。先日、長岡京市に行って来ました。長岡天神で有名な場所であり洛西の筍でも有名です。天神さんの前の池の霧島つつじが満開になった時にはとても美しい場所でした。山には藤の花や桐の花が咲き、シャクナゲの花、花タンポポや春の野菜も多く出回ってきました。また、魚も油目、鱒、針魚、鰹など食材が多くあり調理の仕事も力が入ってきます。
そんな中、四月二十八日から五月七日まで大阪の南港「インテックス大阪」で四年に一度の食博覧会が催されています。
(公社)日本調理師連合会様からの依頼があり、滋賀一料調理士紹介所、料理研究翔料会も二名の方が料理出展致しました。これからも翔料会の会員様と共に料理の研究、研鑽に励んでまいります。時代に合った料理作りは基礎が大切です。これからも若い調理師を育てて参りたいと思っております。




●先付 割酢和え 白瓜雪干 鯖昆布〆 焼雲丹 器・・・菊割濃高台
●三種盛り 鮎笹巻鮨 火取り海鼠子 新甘芋安倍川 器・・・杉地いかだ

平成二十九年四月の便り

四月(卯月)
桜の開花も今年は寒さが厳しく少し遅れ気味でしょうか・・・本格的な春の訪れが待ち遠しい毎日です。
四月は入園、入学そして入社の季節です。それぞれに新しい生活が始まります。良く遊び良く学びそして社会に早く慣れて新生活を楽しんで下さい。春は芽吹く季節です。木の葉・タラの芽・蕗のとう・土筆・こごみ等々、野や山の山菜が出回り、食卓を楽しませます。また、お料理店では各地の特産品をお客様に、春を感じる料理にする工夫を凝らし提供しています。そのような中、滋賀一料調理士紹介所、料理研究翔料会主催の料理勉強会(試食会)を去る三月二十二日・二十三日の両日に滋賀県湖北町尾上温泉「旅館紅鮎」様、料理長「谷俊秀」【料理研究翔料会】様のご厚意により開催されました。滋賀県の特産品や地元の食材、琵琶湖の恵みをふんだんに使った料理を作り、約百名(二日間)のお客様に提供させて頂くことができました。春を感じるお料理に大変勉強になりましたとのお言葉を頂けました。



料理研究・翔料会はこれからも地産地消を主に新しい料理の開発に努めて参ります。

若い調理師さんの勉強にもなります。入会希望の方はお問合せ下さい。
電話番号 (077)-565-4616 FAX(077)-565-4650 メール:info@ichiryou.jp




●鰻印篭煮 湯葉・三つ葉・喰い出し 器・・・高麗地丸花紋
●白魚金鍔煮 丸むき独活・蕨・喰い出し 器・・・口金青磁蓋向

平成二十九年三月の便り

三月(弥生)
今年は滋賀県も近年にない多く雪が降り、湖西の比良山、湖北の伊吹山も真っ白となり毎日素晴らしい景色を眺めていると心が安らぎます。雪解けも始まり、春の訪れが始まりました。
三月三日は雛祭りです。女児の居る家庭では成長を祝いお雛さんを飾りお祝いの行事が行われます。
学校では、卒業式が行われ、学生生活を離れて、社会人として実社会に出て職場にて新成人として自分の能力を十分に発揮して活躍してください。
調理師界も調理技術を身に付けようと若い人たちが入社されています。卓越した技能を身に付けて、お客様の満足していただける料理とサービスを提供出来ることを目指してください。

料理研究・翔料会 滋賀一料調理士紹介所の料理勉強会(試食会)が3月22日(水)・23日(木)二日間にて琵琶湖の北、尾上温泉旅館 紅鮎 料理長 谷俊秀氏の下で行います。
ご参加ご希望の方は辻田までお申込みください。




●鱚風味干 器・・・煎茶焜炉 鉄砂六角皿

平成二十九年二月の便り

二月(如月)
新しい年(酉年)・・一月もあっという間に過ぎ早二月となりました。
海外のニュースでは、アメリカの大統領にトランプ氏が就任して全世界を揺るがしています。世界のあらゆることが変わっていくような気がします。
国内では今年は大雪に見舞われて交通や日常生活に大きな混乱をきたし、事故も多く起こり、大きな気象の変化・・自然の力にはなすすべを失っていく気がします。一日も早く春が来ることを願うばかりです。
また明るい話題の一つとして、第七十二代横綱が誕生しました。全国民が待ちに待った日本出身の横綱稀勢の里の土俵入りが明治神宮で行われ、その姿をテレビ、新聞などで大きく報道され、稀勢の里ファンでもある私も感極まって涙を流した一人です。四横綱の一人として今後の活躍を願うばかりです。
二月となり、梅の開花も聞かれる季節となり、京都では北野天満宮、滋賀では彦根城、など有名ですが、和歌山の南高の梅林へ何度か行った事があります。一目千里と言われるだけあって、梅花の香りが印象的でした。料理の春の素材の山菜も少しずつ出回り少しずつ心が和んできます。春の訪れを待ち望む一人です。




●鰻博多豆腐 針葱・銀杏 器:錦金笹蓋向
●蕪蒸し 若狭ぐじ・百合根・銀杏・木耳・椎茸・穴子・三つ葉・山葵 器・・金彩蓋向
●鮑飯蒸し 葛餡 器・・天目金千筋蓋向

 平成二十九年一月の便り

一月(睦月)
明けましておめでとうございます。
皆々様におかれましては輝かしい新年を迎えられました事、心よりお慶びとお祝いを申し上げます。
昨年は多くの災害が起こりました。また、ロシアのプーチン大統領との平和条約締結に向けての話し合い、アメリカの次期大統領がトランプ氏に決定など世の中が目まぐるしく、変化の年でもありました。
今年はどの様な年になるでしょうか・・私は多々平安な世の中であってほしいと願う一人ですが、昨年は滋賀一料調理士紹介所、料理研究・翔料会の活動と致しまして職調協(東京)の展示会・滋賀県調理師会の料理展示会・滋賀県調理短期大学校での調理技術の育成、技術指導及び作品展示会への出展、また福井県小浜市に開校しています青池調理師専門学校に月一回出張講師として和食の技術指導に出向き、和食の良さを広めています。こうした中で感じた事は、調理師を目指す若い方が減少しております。これには色々と問題も多いかと思いますが、まず調理の世界に入って一番に感じる事として労働時間の長さと残業や公休出勤手当を支給せずに働かす、また、休日の不定休、先輩たちの指導力不足、厚生年金・健康保険・雇用保険などの未加入など、それらを改善していかなければいけないと思います。技術をつないで後世に伝えなければ和食の技術は衰退していくばかりではと思う一人です。多くの方の良きアドバイスをお願いしたく思います。
調理師界は年末・年始とお客様の対応で大変忙しいですが、時を見て休憩を頂き、新しい年をお迎えください。




●祝三種盛 器:京都鏡餅 菜種・岩茸・胡麻芥子和え針 器・・京焼羽子板
●唐墨大根 器・・京焼衝羽根
●日の出求肥巻 器・・杉地三方台

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