令和元年十二月の便り

十二月(師走)
 早いもので一年の締めくくりの月となりました。平成三十一年から令和元年の年となった今年は、なんとなく慌ただしい日々の連続の様に感じました。皇室の行事が次々と行われている事もあると思います。
北海道や東北地方では厳しい寒さとなり積雪の便りが新聞やテレビ等で報じられています。
私たちの住む滋賀県でも湖北地方の伊吹山(標高1377メートル)で、十一月十九日から二十日にかけて初冠雪が見られ、遠くから眺めると頂上付近が真っ白になり本当に美しい姿を見ることが出来ました。
 十一月二十日は滋賀県調理短期大学校の生徒さんの作品展があり、私も外部講師として「野菜の細細工とその応用」で出展をしました。もう二十年位続けております。また、一般社団法人滋賀県調理師会の三年に一度の料理展示会が彦根市の護国神社で開催されました。滋賀一料調理士紹介所は私、辻田一美と料理研究・翔料会として理事(料亭 魚和)料理長の山田務氏が料理出展をしました。
こうした料理展示会を通じてこれからも若い調理士を育て滋賀県から日本料理の良さを発信して行きたいと思っております。私も滋賀県調理短期大学校(長浜市)と青池調理師専門学校(福井県小浜市)の外部講師を務めさせて頂いておりますが、調理師を目指し料理に対する意気込みがひしひしと感じられ、これからの調理師(士)界が良くなると感じている一人です。






令和元年十一月の便り

十一月(霜月)
 秋も一段と深まり琵琶湖の周辺の山々も一段と紅葉が美しくなってきました。しかし今年は秋に入ってから台風も多く発生しまた今までにない大雨が降り、日本列島の形状が変わる様な甚大な災害が起こり、家屋の倒壊、浸水などの被害が起こりました。想像を絶するような被害に遭われた方々が沢山おられます。亡くなられました方々には心よりご冥福をお祈り申し上げます。被害に遭われたみなさまには一日も早い復旧復興をご祈念申し上げます。
 去る十月一日に「滋賀一料調理士紹介所 料理研究・翔料会」の総会懇親会を開催致しました。当日は多くの方々のご臨席を賜り心より御礼申し上げます。
 これからも料理研究・翔料会(所属 調理士会)と共に料理の研究会や新しい食材を使った料理の開発等、地域社会に貢献出来る様に頑張って参ります。調理士の皆様の入会を心より期待しております。随時、電話、メールにても受け付けております。また、来年からはサービス部門にも力を入れたいと思っております。




●鮪薄造り 松葉独活 水前寺海苔 坂本菊 山葵 みぞれ醤油
器・・花鳥染付 染付唐草取鉢

令和元年十月の便り

十月(神無月)
 十月は夏の暑さが残り、季節の変わり目の大雨や突風に伴う雷、そして台風も発生する事などで気候が変わりやすい季節です。そう言う中での晴れた日の秋空は素晴らしいものです。
 秋を代表する「松茸」を始めとして新米が出荷され、梨・葡萄・柿などの果物に、秋刀魚・子持ち鮎・びわ鱒など多くの魚類、そして秋の野菜として、さつまいも・銀杏・かぼちゃに栗と店頭に並び食欲の秋を楽しませてくれます。
 十月は「神無月」とも言われ全国の氏神様が出雲大社に集まり、その中では男女の縁結びの話し合いが行われるのではないかと言い伝えがあると言われています。
 十月一日火曜日、滋賀一料調理士紹介所、料理研究・翔料会の総会、懇親会並びに所長辻田一美の厚生労働大臣表彰式受賞祝賀会が行われました。衆議院議員、参議院議員、県市議会議員の先生方はじめ友好団体「全日本調理師協会」神田川俊郎先生を筆頭に各団体の方々、お得意様商社様の皆様、調理師諸兄の皆様等多くの方々のご臨席を賜り誠にありがとうございました。アトラクションにお呼びした芸能の方も熱演されおかげ様で会場は賑やかに楽しいひと時を過ごせました。
滋賀一料調理士紹介所、料理研究・翔料会の役員、会員共々にこれからの料飲会に寄与出来ます様頑張って参ります。




●先付 子持鮎松前煮 器・・濃唐草亀甲型小鉢
●柿膾 こせん富有柿・こせん胡瓜・椎茸 器・・福宝染付小鉢
●切り胡麻和え 新菊菜・黒皮茸・坂本菊 器・・青白磁高台小鉢

令和元年九月の便り

九月(長月)
 暑い夏も終わり九月に入ると吹く風も少しひんやりと涼しさを肌で感じる季節となってきました。季節の変わり目は夏の疲れが出たり残暑の気候で風邪を引いたりと健康に注意しなければならない季節です。
初秋になると滋賀県産の近江米は早々と出荷されます。滋賀県は近江牛や近江米など世界的なブランドの特産品があります。また日本一大きな湖でとれる魚、琵琶湖鱒をはじめ鮎、ごりや瀬田蜆、日の菜などなど日本で一番住みやすい県とも言われる所以です。また九月九日は旧節句の最後「重陽」、「菊の節句」とも呼ばれこの日は酒に菊花を浸して飲み健康を祝うと伝えられています。
 滋賀一料調理士紹介所・料理研究翔料会も平成九年九月に開所発会した記念すべき日でもあります。
令和元年十月一日に「クサツエストピアホテル」にて二十二年目の総会・懇親会を開催致します。時間の許す限りご臨席を賜ります様お願い致します。





●先付 松茸奉書焼・銀杏 器・・・黒木の葉皿

令和元年八月の便り

八月(葉月)
 一年で一番暑くなるのはこの八月でしょう。学校では夏休みもすでに始まり、夏休みでしか出来ない事に頑張って挑戦している姿が浮かんできます。私の子供の頃には学習帳(ワークブック)等で勉強していましたがまずは川で自然環境の中泳ぎ回り魚(鮎・ウナギ・鯰・ごり・ぎぎ等)を毎日の様に漁っていました。夏祭りも各地で盛んにおこなわれ七月は京都の祇園祭りですが八月には大阪の天神祭り、青森のねぶた祭など暑気を払うには最高の行事だと思います。花火大会も各地で行われ、滋賀県にも大津、彦根、長浜と琵琶湖を背景にした雄大な花火が本当に厳しい暑さを吹き飛ばしてくれるイベントに多くの人が楽しんでいます。
 また八月の十七日には大津瀬田の神領に建部大社があり、この大社の神事で舟こう祭が行われ、お御興を乗せた船が瀬田川を下りまた上がってきて帰った時、多勢方々がお神輿を担ぎ瀬田の唐橋をねり歩きます。その時に川の中から豪快な花火を打ち上げます。とても近くから眺めることが出来、迫力もあり最高に綺麗です。川の畔では江州音頭に合わせて踊る光景も素晴らしいです。





●先付 割酢和え・白瓜雷干・昆布〆・焼雲丹 器・・・菊割濃高台
●三種盛 鮎笹巻鮨・火取り海鼠子・新甘芋安倍川 器・・杉地いかだ

令和元年七月の便り

七月(文月)
 令和と元号が変わり早や二ケ月を過ぎました。急に世の中が変化するわけでもありませんがITを中心として色々な分野で少しづつ変わっていきながら新しい時代に変化している様な気がしています。
身近な事では働き方改革として七十歳定年とする問題や年金問題、キャッシュレス等々スマホやITの利用が生活の中にすごいスピードで溶け込んできます。
この様な時代に料理の分野は取り残されているとは思っていません。
過去には(私の修行時代)は長時間労働は当たり前の話でしたが今はコンベクションオーブン・スピードカッター・IHクッキングヒーター等新しい器具が開発されて、過重労働を少しでも和らげています。
職場でも家庭でもそれらを使い、今風の新しい料理の開発に役立てています。
 夏は友人や家族と川辺もしくは山でとキャンプし、そこでバーベキューを楽しむ事が一番だと思っています。
夏の厳しい暑さを元気で楽しく過ごして下さい。





●前汁 胡瓜葛・あられ玉子豆腐 器・・・むぎわら小吸
●向付 鯉色紙作り 器・・京茶膳

令和元年六月の便り

六月(水無月)
 春から夏へと移る月です。野山の若葉も一段と美しくなってきました。今年の五月の初旬には猛暑日が多くあり身体のバランスが乱れ熱中症が頻繁に起こり救急車で病院に搬送される方が例年になく多かった様に思います。身体も冬から春、夏に移る時の気候の変化になかなかついていけないものです。まもなく六月になると梅雨に入り高温多湿となり食中毒が最も発生する確率が多い季節でもあるので、食に関係する方々は手洗いに気を付けたり鍋釜類、食器などには晴れ間を見て風を通すなど清潔にする事に注意が必要です。
 食に関しては鮎漁の解禁となり、美味しい鮎の料理が食卓を楽しませます。また夏野菜も本格的に出回り、胡瓜、茄子、トマト、トウモロコシ、さつまいも、牛蒡など数えきれない位です。
 初夏に入ると鱧も美味しくなってきます。京都、大阪の祭りには欠かせない食材です。この時期梅を漬けたり煮たり保存食とし、山椒の実や葉を彩り色々な食材に合わせて料理の引き立て役となります。
 六月も美味しいものを食し、元気で健康で過ごしましょう。





●蓮根雲丹和え・肝百合根松風・梅甲州煮・飯漬鮒鮨・鮑ロース 器・・白磁菊割

令和元年五月の便り

五月(皐月)
 五月は花のさつき、つつじが繚乱の季節で、新緑がまぶしく映る一年で最もしのぎやすく、快適な月であると言っても過言ではないと思っています。また新茶の茶摘みが始まる季節でもあり、立春から数えて八十八日目頃が茶摘み時期であると言われています。
 五月五日は「こどもの日」、この日は男子の節句とも言われ、屋外には鯉のぼりを上げ家では武者人形等を飾り、柏餅や、ちまきを食して初節句の時より毎年、男児の成長を祝っています。
 四月三十日をもって「平成」の時代は終わり、この五月一日より新しい元号「令和」の時代の始まりとなりました。新しい元号に関し、新聞・テレビ・ラジオ等々で多く語られてきましたので多くの方々も関心が深かったと思っています。何と言いましても「令和」の「和」の持つ語源、やわらぐ、なごやか、和気、あわせる等と私たちにとって一番大切な源であると感じます。
これからの「令和」の時代も和気あいあいと過ごしていきたいものです。





●鰻印籠煮 湯葉・三つ葉・喰出し 器・・高麗地丸花紋
●白魚金煮 丸むき独活・蕨・喰い出し 器・・口金青磁蓋向

平成三十一年四月の便り

四月(卯月)
 琵琶湖周辺の山々の雪も解け始め水位も少し上がってきました。この様な中、三月には春を呼ぶ「湖開き」の行事が行われました。四月に入り吹く風も春を呼ぶ暖かい風に変わり、気温も少しずつ上がっていき桜の開花も早まっていく様な感じがします。滋賀県の桜の名所に石山寺、三井寺、海津大崎、彦根城と多くありますが琵琶湖周囲約二百三十キロも桜いっぱいの素晴らしい眺めです。
 また琵琶湖で捕れる魚も春の魚として氷魚(鮎の稚魚)の釜揚げや小鮎、本もろこ、琵琶鱒(琵琶湖固有魚)いさだ(琵琶湖固有魚)など美味しい魚が出始めます。
 また四月は会社も新入社員を迎え、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学校等の入園、入学式が行われ新しい人生の始まりの時期でもあります。調理師専門学校でも多くの知識や技術をこれから学んでいこうとする方々が入学され、私も教える立場として調理の基本をしっかり伝えていきたいと思っています。皆さんも桜や美しい花を見、山菜を摘み、美味しい料理を作り、美味しく頂き、春を充分に楽しんでください。





●先付 木の芽和え 筍・紋甲烏賊・独活 器・・灰釉輪花小鉢

 平成三十一年三月の便り

三月(弥生)
 春らしい暖かい日差しを感じる日があるかと思うとまた冬に戻ったかの様な寒さになり、三寒四温の気候そのものです。長い冬を過ごし暖かくなる季節を願い「三寒四温」、「暑さ寒さも彼岸まで」などと言われ、春の訪れを表している言葉だなぁと思っています。
 三月三日は桃の節句、ひなまつりと言われ、ひな人形を飾り幼女の成長を願う行事でもあります。
また、春は芽吹く季節でもあります。木の芽、タラの芽、こごみ、ふきのとう、ウド、ワラビ等がありますが、この他にも各地の特産品として数多くの春の食を楽しませてくれる山菜や野菜類も沢山あります。
 また魚類、貝類も豊富になり、桜鯛、サヨリ、イイダコ、ホタルイカ、赤貝、蛤と見た目にも美しく食して美味しい食材のオンパレードです。琵琶湖でも暖かくなりますと鮎の稚魚「氷魚漁」が盛んになり美味しい春の味を届けてくれます。
春は心も身体も晴れやかになりますので、存分に春の味覚を満喫しましょう。





●向付 鯛薄作り ひき皮・縒り人参・縒り独活・卸し大根・軸三つ葉・ぽん酢 器・・晴海波高台向付
●前汁 芽芋・土筆・板蕨・桜花 器・・・吉野絵吸物椀

平成三十一年二月の便り

二月(如月)
 平成三十一年も早や二月となりました。今年の近畿は例年よりも少し暖かく感じられます。
二月三日は「節分」で各地方では様々な行事が行われますが、私方の行事の一つとして福豆を年齢より一つ多く食べると厄除けになると言われていて、必ず福豆を年齢より一つ多く食べる習わしがあります。
また、暦の上では二月四日は立春となっています。春も目の前に感じる頃となりますが、実際にはまだ寒い日が沢山あります。春近しよは言うもののまだまだ鍋料理はおいしく頂け身体も心も温まります。
 二月十四日は「聖バレンタインデー」欧米では女性から男性にプロポーズしてもいいと言う風習があるそうで、日本でもその風習が伝わり男性への愛の表現として「チョコレート」を渡すという風習に代わり「チョコレート」の販売がとても盛んになっています。
 二月十一日は「建国記念日」として祝日となっています。歴史的な事は分かりませんが日本国民として国家の生誕を祝いたいと思います。




●甘海老 小せん長芋 防風 針打南瓜 割醤油 器・・朱巻扇面向付
●寒鮒子まぶし 莫大海 水前寺海苔 芥子酢味噌 器・・金襴手雲錦皿
●鮃包み作り 卸し丸芋 洗い葱 紅葉卸し ぽん酢 器・・詩山水扇面向付

 平成三十一年一月の便り

一月(睦月)
 平成三十一年の門出にあたり会員の皆様、関係各位の皆様におかれましてはお健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。平素より滋賀一料調理士紹介所 料理研究・翔料会に対しまして格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 今年は平成から元号が新しくなる年でもあります。どの様な元号になるのかと楽しみにしています。また十二支の中の猪の年になります。よく猪突猛進と言い色んな解釈がある中、良い意味でもわき目もふらず一心に決めた事を前に向かって進んで行くと、前向きな言葉で理解したいと思います。
 料理を通じて調理士の生活の安定m資質向上、地域産業の活性化等に多くの皆様方のご指導ご協力を仰ぎ本年も健康に留意し邁進致したいと思って居ります。多くの皆様方のご期待に添える様努力致して参ります。
そして皆々様のご健勝ご多幸ご繁栄をご祈念申し上げ、新年のご挨拶と致します。




●向付 伊勢海老 器・・刷毛目志野

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